
はじめまして、「資格とキャリアを考える時間」の中の人です。現在地方在住で、建築系の学部を卒業後、新卒では住宅・不動産関連の企業で土地活用の営業をしていました。その後3年目で広告・SaaS業界の会社に転職し、現在は法人営業をしています。
私は約1年間の育休期間中に、宅地建物取引士・賃貸不動産経営管理士・3級FP技能検定・2級FP技能検定・AFP・ITパスポート試験・情報セキュリティマネジメント試験の7資格を独学で取得しました。
こう並べると「意識高い系のすごい人」に見えるかもしれませんが、実際はそんなにかっこいい話ではありません。「よくそんな時間とやる気がありましたね」と言われることが多いのですが、正直に言うと、最初のきっかけは前向きなものだけではありませんでした。今日は、その部分も含めて書いておこうと思います。
このブログは、「育休中や休職中で、何かチャレンジしたい」「忙しい毎日の中で、資格を取りたいけど勉強に前向きになれない」「今まで勉強に本気で取り組んだ経験が無い」と感じている、私のような人に向けて始めました。実際に効果があった勉強法や、資格を仕事・転職にどう活かせるかを、実体験ベースで発信していきます。

育休1年間で取得した7つの合格証書(個人情報部分は加工しています)
その前に、ひとつだけ言っておきたいこと
本編に入る前に、誤解されたくないことがひとつあります。私は「育休は資格取得やスキルアップに使うべき時間だ」とは全く思っていません。大前提、育休は育児のための時間です。
私の場合はたまたま母子ともに大きなトラブルがなく、子どもがよく寝るタイプだったので、すきま時間で挑戦できました。世の中には、持病を抱えている方もいれば、産後の後遺症に悩まされる方、24時間態勢で両親が見守らないといけないほど寝てくれない赤ちゃんを育てているご家庭もあります。妊娠中・産後の体力や回復力も、人によって本当にさまざまです。
このブログは、あくまで私自身の育児と趣味の記録です。誰かに「育休中、休職中はスキルアップしなければ」と強要するつもりは一切ありません。産前産後の時期は何が起きるか分かりませんので、無理をせずどうか安静に、周囲の圧力ではなく「自分のやりたいこと」を第一に、過ごし方を考えていただければなと思います。それでは本編に入ります。
20代後半まで、本気で勉強するのを避けてきた

そもそも私は、全く勉強が得意なタイプではありませんでした。恥ずかしながら高校の偏差値は地に落ちていて、当時の数字がいくつだったかもはや思い出せないくらいです。大学もAO入試(面接・実技)での合格でした。人生でまともに勉強へ力を入れた経験がないまま、気づけば私の人生はアラサーに差し掛かっていたのです。
そんなふうにぬるい学生時代を過ごしてきたツケは、遂に社会に出てから回ってきました。入社試験のSPIも、TOEICも、ずっと避けて通ってきました。
印象的なエピソードが1つあります。私が新卒で入った会社の新人研修後には確認テストがあったのですが、そこでまさかの不合格。追試になりました。しかし私は不真面目だった訳ではなく、研修先の宿泊先でも私は遅い時間になるまで自習室で復習をしていました。が、それでも落ちてしまいました。大きな会社だったので同期入社は数百名いましたが、私の身の回りでこの試験に落ちた人は、縁故採用で入社してきた役員の息子(不真面目)と、私だけでした。
上司からは「毎年9.5割は受かるから心配しなくて大丈夫だよ」と言われていた試験に落ちてしまい、この時のショックは物凄いものでした。恥ずかしさで明日から出社したくないくらい、気持ちを立て直すのにずいぶん時間がかかったのを覚えています。外見上は真面目系の地味な女が追試だったので、周囲の先輩方も不合格をイジるにイジれません。周囲には微妙に気を使われたまま、しばらく働くという地獄を味わいました。
後に転職した現在の働き先のSPI試験でも、直属の上長からは「ちょっと低いねw」と半笑いで言われています。私には照れ笑いしか返すことができません。
何より重かったのは、この経験もあってか「やっぱり自分は勉強ができないんだ」というコンプレックスが、ずっと人生につきまとっていたことでした。新卒から会社の指示で宅建やFPを受け続けるも、「仕事が忙しい」「私には無理」と最初から言い訳をして、最初から諦めてしまっている自分がいたのです。
きっかけは、悔しさでした

その後、働いていた建築会社から転職をし、心機一転広告やSaas業界の営業となった私は資格の受験を頑張っていたことなどすっかり忘れ、今の会社での仕事にやりがいも見つけて楽しく過ごしていました。
そんな私が妊娠後期の頃、信頼していた知人から、マルチ商法のビジネスへの勧誘を受けたのです。いつも仲良くしていた知人が、カフェの席で急にメモ用紙にピラミッドのような図を手書きし始めました。人に紹介すると紹介料が入る仕組みだとか、子育て中の女性会員が多いとか、儲かる話だから今やるべきだとか、これは違法じゃないとか、そんな言葉を次々と浴びせられて、あまりの展開に軽くめまいがしたのを覚えています。
最後には、その人のバッグからプラスチックケースに入った粉まで机の上に取り出されて、これは何かの夢ではと本気で願いました。(あとで確認したら、違法なものではなく、そのビジネスで売っているサプリメントの粉でした)。
話を断ったこと自体は、その場は穏便に済みました。でもそれ以上に堪えたのは、「自分がそのターゲットに選ばれた」という事実でした。後日、その知人の周りにいる人たちに、知人の名前は出さずにそれとなく「最近マルチの勧誘を受けたことがあるか」と聞いて回ってみたのですが、直近そんな話をされた人は誰もいませんでした。
その知人から勧誘を受けたのは、私だけだったのです。周りから見たら自分が「知識のなさそうな、騙しやすい人」に見えていたのかもしれない。そう考えるとショックが大きく、この知人から馬鹿にされたような悔しさが残りました。
正直、資格を取得して何かをしたいというよりも、自分や大切な人を守るため、防御のための知識として初めて心の底から「学びたい」という気持ちが生まれました。
私はその時もう20代後半で、これからの人生でこのような怪しい相談を持ち掛けられるシーンもどんどん増えるんだろうなと思いました。その時、自分で違和感を見つけられるようになりたい。防御の為の知識として、宅建やFPなどの資格を目指そうという動機でした。
幸い、新卒で入った住宅・不動産関連の企業で土地活用の営業をしていたこともあり、不動産やお金、保険の知識には元々少し土台がありました。ただ転職後はその知識から離れていたので、「育休というまとまった時間で、もう一度形にしよう」と思ったのが最初の一歩でした。
1年間で、こんな順番で取りました
- 2025年1月:有給消化を含めて育休スタート
- 2025年2月:FP3級を受験。まず一番取り組みやすいところから、合格して勢いをつける狙いでした
- 2025年3月:出産
- 2025年4月:FP2級を受験。FP3級と範囲が重なる部分が多く、続けて着手しました
- 2025年5月:AFP技能士課程を修了。将来的なCFP取得も視野に、土台として取得
- 2025年10月:宅地建物取引士を受験。ここまで約5ヶ月、腰を据えて取り組みました
- 2025年11月:賃貸不動産経営管理士を受験。宅建と範囲が重なる部分を中心に、講習免除の制度も活用しながら追い込みました
- 2025年12月:ITパスポートを受験。育休明けの復帰までまだ時間があったので、仕事に関連する分野にも挑戦
- 2026年1月:情報セキュリティマネジメントを受験。年末年始を使って学習し、これが最後の1つになりました
こう並べると計画的に見えるかもしれませんが、実際は「次に何を取ろうか」をその都度決めながら進んでいました。
これだけ立て続けに受験できたのも、FP3級・FP2級・ITパスポート・情報セキュリティマネジメントがCBT試験だったおかげです。宅建と賃管だけは受験日が固定されているので、そこをメインの目標に据えて勉強を進めながら、合間にCBTで受けられる試験にチャレンジする、という進め方をしていました。ちょうどCBTの試験会場が自宅のすぐ近くにあったので、妊娠中でも歩いて会場まで通えたのは大きかったです。おそらく会場の担当者さんには「またこの人来たな」と思われていたはずです。

育休期間中の資格別・月別の学習時間と、体調やライフイベントの記録
資格を取って、変わったこと

小中高大、受験勉強というものをしたことが一度もありませんでした。だからずっとどこかで、「自分は勉強ができない人間だ」という思い込みがありました。
しかし私の心の中のプライドだけは高くて、でもそれに自分の頑張りが追いついていない。それを認められなくて、ずっとピリピリして神経質になったり他人の成功を羨んでいる自分がいました。理想の姿とのギャップに振り回されながらも、ただ目の前のことをやるしかなかったのが20代の時期でした。
育休中に挑戦した資格すべてに一発合格できたことで、その思い込みが初めてきちんと崩れました。「自分もやればできるかもしれない」と、大げさでなく本気で思えるようになったのは、資格の合格そのものより大きな収穫だったかもしれません。
この資格取得を理由にすぐ転職したいというほどの気持ちは、今のところありません。それでも、もし今の仕事に不安を感じることがあっても「いざとなればここから動ける」という安心感が持てるようになったのは、大きな変化です。
このブログは、その時に得た自信を、同じような状況にいる人に少しでも渡したくて始めました。次の記事からは、資格ごとの具体的な勉強法やスケジュールを、もう少し細かく書いていきます。ぜひ続きも見てもらえたら嬉しいです。


