相続放棄、2025年は過去最多32.4万件に。「負動産」を引き継がない選択をする人が増えている

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相続放棄が過去最多32万件。この数字に、少し切なくなりました(空き家と相続の実務家 近藤敏邦)

2025年の相続放棄件数が32.4万件と、過去最多を更新しました。10年前と比べて7割増。

相続放棄とは、家庭裁判所に申述をして、プラスの財産もマイナスの財産もまるごと受け継がない選択をすることです。件数はここ数年ずっと増加傾向にあるそうです。

ゆるく解説

「相続」と聞くと、お金や不動産がもらえる話だとイメージしがちですが、実際には借金や、売るに売れない土地・建物を背負ってしまうケースも少なくありません。特に、遠方にある実家や、資産価値のほとんどない山林・農地などは「負動産」と呼ばれたりもしていて、相続したくないと考える人が増えているようです。

相続放棄をすると、プラスの財産だけをもらってマイナスの財産だけ放棄する、という都合のいいことはできません。財産も借金もまとめて手放す代わりに、最初から相続人ではなかったことになる制度です。手続きには「相続があったことを知ってから3ヶ月以内」という期限があるので、迷っている間に期限が過ぎてしまうと選べなくなってしまう点も注意が必要です。

32.4万件という数字は、10年前と比べて7割も増えているとのことで、少子高齢化や、実家を継ぐ人がいない世帯が増えていることの表れなのかなと感じます。「相続=もらえるもの」という前提が、もう当てはまらない家庭も増えてきているのかもしれません。

管理者のひとこと

相続放棄がここまで増えているという数字を見ると、家族の形そのものが変わってきているんだろうなと感じます。以前なら「実家は長男が継ぐもの」という空気があった地域でも、今は誰も継がない、継げないという選択が珍しくなくなっているのでしょう。

相続放棄は財産と借金をセットで手放す制度なので、「いいとこ取り」ができない点は、意外と知られていない気がします。宅建士の勉強で相続の分野に触れたときも、この「全部か、ゼロか」という仕組みは印象に残った部分でした。期限が3ヶ月しかないことも含めて、知っているかどうかで対応のスピードがかなり変わりそうです。

負動産という言葉が定着しつつあることからも分かるように、地方の空き家・農地の問題は今後さらに表面化していきそうです。相続する側もされる側も、財産の中身を早めに棚卸ししておく重要性が増している時期なのかもしれません。

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